タイトルについて思うこと

タイトルについて考えてみます。
物にはすべて名前があります。それは人間の思考から生まれた作品であっても例外ではありません。
しかし自分の心の中にのみある、あるいは自分しか見ない作品であれば名前は必要はありません。
名前というのはその物について人に伝達するときにのみ必要だからです。
つまりひとたび世に出す時にはタイトル、名前は絶対必須になります。

ここでちょっとした困難に見舞われます。
漫画作品というのはそもそも自分の心の中にあるもやもやした思考を人に伝達するために16ページだの100ページだのといったページの内にまとめ上げた物です。それをさらに、わずか数文字のタイトルに凝縮しなければならないのです。
なんか良いタイトル無いかなーと制作者達は日夜悩むわけです。
あらかじめ言っておきますが私はタイトルはどーでもいいと思っているのでパクリでも何でも思いついたまま適当につけています。
しかし結構深い問題ですので、今回ちょっと考えてみます。


タイトルの付け方の基本とは何でしょう。
1.内容を正確に表現していること。世界観にあっていること。

2.長いより短い方がいい。覚えやすいこと


以上でしょうか。商品の名前付けであれば非常に重要で、これを満足しないと売り上げに響くでしょう。しかし漫画のタイトルに関して言えば、単なる基本であって逸脱してはいけないという物ではありません。
しかし逸脱する価値のあるタイトルでなければ守っていた方が無難であるのは確かです。その程度の最低条件です。

1について言うならば、
タイトルから内容が想像できた方が良いとは限らない。
が、想像できる場合は裏切らない方がよい。
ギャグに関してはその限りではない。ただし滑ってはならない。

2については、
長い場合、流通数が多ければ略称で呼ばれるだけなのでその覚悟をしておけば問題なし。変な略称にならないように注意。
流通数が少ないときは数少ない購入者が戸惑うので絶対避けるべし。

この程度に補足しておけばいいでしょうか。

その他の条件には何があるでしょう。
3.オリジナリティがあること。

そもそも名前というのはその商品を他の物と区別ためのする物であることから当然ですが、絶対条件です。
特に全く同じ名前は商法だの著作権法だのに反しているので絶対不可です。
ただし似た名前に関してはオリジナル商品のネームバリューを利用できるというメリットがあります。
デメリットとしてはオリジナルの作者に訴えられる可能性と、パクリじゃねえかという批判を受ける可能性があるということでしょう。やっぱり避けた方が無難です。
しかし似たような名前になってしまうのはこれだけ物が溢れる世の中仕方ないでしょう。


4.語感が良いこと

かっこいい名前などです。これは時代によってくるくる変わりますが横文字カタカナはかっこいい名前だというのは戦後60年変わらないようです。じゃあ漢字はだめかというとそんなこともありません。
注意点としてはどんなかっこいい言葉も使われすぎると陳腐化してだめになります。
今更ファンタジー物で「光の・・」とか「闇の・・」とか聞くともうそれだけで笑っちゃうんじゃないでしょうか。「光の勇者が地火水風の力を得て闇の大魔王を倒す」とか、もう書いてるだけで恥ずかしいですね。
地火水風もいい加減やばい気がします。地火水風についてぐだぐだ書いていたら長くなってしまったのでそれはまたにして。
というように、流行物なら時代に即した名前、流行物でないなら時代に左右されない名前を付けなければなりません。

以上から、いろいろ考えてみましょう。
内容
「複数人の高校生の男女が出てきてコメディを交えた恋愛劇を繰り広げる。明るく楽しくちょっとエッチな内容」

タイトル
「青春の灯火」 重すぎて内容にそぐいません。青臭い感動物を想像します。1番からだめです。

「複数人の高校生の男女が出てきてコメディを交えた恋愛劇を繰り広げる明るく楽しくちょっとエッチな物語」 2番からだめと言うよりすべての面でだめでしょう。

「ラブコメ」 これだけ内容を端的に表現したタイトルも無いでしょうが一般名詞を付けるのはルール違反です。そもそも3番の見地からだめです。新ジャンルを開拓し、そのジャンルに付けるにふさわしい名前を付ければ歴史に載りますが。

「エンジョイユアライフ」 3番からだめと言われそうですが私ならこれでOKです。明るく楽しい学園生活を表しているのではないでしょうか。2番からだめと言われたらEYLとでも略しましょう。英文字3字の略称は認められています。日本語に直すと

「楽しいあなたの生活」 です。(語感は無視)そんなこと言うと「そうか、本当に楽しいんだな、楽しくなかったら責任取ってくれるのか?」と身構えられてしまいます。日本語だと意味が重いので注意した方がいいでしょう。
意味を弱めるためには「楽しいあなたの生活(笑)」とでもするといいでしょう。


内容
「剣と魔法の世界。失われた太古の文明エルディアの謎を追い求める剣士や魔法使いら若き冒険者達の物語。太古の時代に人々が犯した人道上の罪がどんどん暴かれていく重苦しい暗い内容。」


タイトル
「エルディア」 タイトルに固有名詞を付けるのはファンタジー物だけの特権です。いいんじゃないでしょうか。意味不明ですが。

「失われし王国」 オリジナリティなさ過ぎてだめだと思います。

「失われしエルディア」 まだましですが、エルディアが失われても読者には関係ないですし、内容をそのままタイトルにするのもどうかと思います。これは個人的意見なので良いと思う人はいいとおもいます。

「太古の罪科」 ストーリーの肝となる部分をタイトルで明かしてしてどうするのでしょうか。情報を与えすぎてはいけません。大きな伏線になっていたりすると良いのですが。

「エイシェントキングダム」 エイシェント(古代の、太古の)はしばしば見かけますがまだ使い古されていないのでは。こういうのは早い者勝ちです。英語以外の他国語に目を向ければもっと良いかも。意味が通じなくなりますが。


ちょっと考えたのですがこれはどうでしょう。
内容
「かわいい女の子がいっぱい出てくるギャルゲー。ライバルを蹴散らして彼女をゲットしよう。ライバルを妨害するゲーム性が売り」

タイトル
「熱き男達の戦い」 
矛盾してはいないんですが絶対違うと思う。


番外編
内容
「サッカー漫画」

タイトル
「シュート」 あるからだめです。
「ホイッスル」 あるからだめです。
「オフサイド」 あったからだめです。
「キックオフ」 あったからだめです。
「イレブン」 あったからだめです。
「レッドカード」 あったからだめです。
「コーナーキック」「フリースロー」「ゴールキック」「ペナルティキック」 たぶんまだ使えますがこれらのプレイはいまいち花がない気がします。そこから点が入ることもありおろそかにはできないプレーですが。
「フリーキック」 自由に蹴るという直訳からまだましかと。つかえますね。もうあるかな。
「アシスト」 直訳すると手伝いですから、なんか花がないですね。得点以上に評価されても良いことですが。
「ゴール」 サッカーで点を取ることをゴールといいます。しかし陸上漫画にふさわしいタイトルですね。
「オウンゴール」 暗そうな話ですね。昔は自殺点と言いました。
「イエローカード」 反則でありながら退場になるわけでもなく。中途半端な気がします。
「ツートップ」 いいとおもいます。パソコン屋ですか。
「フォワード」 いいんですが、何かラグビーっぽくないですか?
「ミッドフィルダー」 良いかと。チームの司令塔です。
「ディフェンダー」 シューティングゲームですか。響きはいいですが。
「ライトバック」「レフトウイング」 ポジション系の響きは悪くないですね。意味を考えるといまいちですが。主人公がそれにしかなれないデメリットがあります。
「キーパー」 語感がいまいちですね。語尾を伸ばすところが。全国のキーパーさんすいません。
「ストライカー」 コスモスストライカーというのはありましたがこれはありましたっけ?まだ無いなら早い者勝ちです。
「ドリブル」 悪くないですね。ドリ、ブルと分けると変ですがドリブルはもう市民権を得ているので。
「ヘディング」 語感は悪くないですね
「ボレー」 この語感のまぬけさはいいですね。
「パス」 一押しです。この脱力感、ボールを渡すだけの行為。たまりません。
「パスカット」 こんな地味なプレーをタイトルにしなくても・・・。
「マーク」 もっと地味なプレーですね。マークという主人公(犬)の話と勘違いされそうです。

いや、このままではいずれサッカー用語が尽きるのでは、という危惧があったもので。
大分選択肢も減ってきましたね。


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