15.

「……!」
紫焔の灼死が発動する。
一秒以内に俺たちは燃え尽きる。もはや逃れるすべはない。
奴が時を止めることは不可能………
よくやった紫焔、俺はこいつを連れて行く……
「だめええええ……!」
ごううううう………
すざまじい爆風に吹き飛ばされて飛ぶ。
飛んでいる……?
ずざざざ………!
灼死は、限定的な空間と、そこに密着している物質に対して作用する。
奴と、奴の立っていた地面が瞬時に沸騰、プラズマ化し、後に残ったのは
キノコ雲と、焦土と、
そして、二人の少女と、一人の男。
「あ…ああ…ああ………」
「なに…が?」
解らない。なにがあった?
「まに…あった……」
零未が、そうつぶやいた。
俺の足を見ると、奴の手がそこに残っていた。
零未が、その力で、切断したのだ。
「………はは……生きてる……」
「あ…ああ……おにい……さま!」
紫焔が抱きついてくる。
「零未、零未、私、あなたに、なんてお礼をいっていいか……っ」
さらに、紫焔は零未をも抱き寄せた。
「いえ…偶然です」
まさしく間一髪だった。
「ありがとう、零未…ありがとう、紫焔」
そして俺たちはすべての任務を終え、帰途についたのだった。

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