11.

……
ドス……!!
? なにがおきた?
かべ……壁が俺の顔に張り付いている。水びだしにぬれている。
なんだこれは。
死の予知が……遠ざかる気配が残っている。
危険が去った……?
……?
ちがう…俺が……死につつあるんだ。
自分の体がどうなっているかは知らない。
動かす手も足もない。
なぜ?
奴の行動に死の予知は感じなかった。
なぜ……。
ああ……理由など解らなくても、ただ一つの事実、死は……
予知など無くてもあまりにも明白だった。
考えたことがある。死の予知があまりに不快だから、実際に
自分が死ぬときはこの死の予知はどこまでも強くなって
発狂してしまうのではないかと。
……しかし、死の予知はもうしなかった。
不要になった能力は消えてしまう。
既に明白に死を悟っている俺には不要な能力だからだろう
……それだけが、救いだった。

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