3.

火力なら零未だ。零未の力ならこいつに傷を付けられる。
「日沖?」
「獅子咬を持ってきてくれ」
携帯を繋いだまま、走る。
零未が来るまで少しでも時間を稼がねば。

だが、奴が肉薄して来るのはその次の瞬間だった。飛糸を飛ばして
ぎりぎりのタイミングで攻撃をかわす。
飛糸は後2本、武器はバタフライナイフ1本、これで零未が来るまで
どう持ちこたえる――

それからわずか10秒で、飛糸は使い切った。
絶望感に心臓を鷲掴みにされる。だがまだだ。
まだ俺は生きている。
まだこいつを殺すために動けるのに、あきらめてたまるか。
しかし、奴の顔を見て、一瞬逆上した。
奴は笑っていた。口端をつり上げるという、戦いには何の意味もない無駄な動作。
この俺を相手にそんな余裕を見せられたことに一瞬逆上して………
そしてそれは致命的であった。
奴が次に起こした行動。腕を上から下に振り下ろす単純な一撃は、どのように避けても
致命傷は免れないことを、俺は既に知っていた。

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