見返り美人

美人かどうかは別にして、後ろから呼び止められて振り返る。そんな描写はよくありますね。しかし、そんなとき絵は時として変な絵が生まれてしまうことがあります。例を見ていただきましょう。

見ていただければ一目瞭然かと思いますが、左はセーフで右はアウトです。違いはあごのラインが肩のラインより後ろか前かです。振り向いてみればわかるでしょうが人間の首は真横より後ろを向くことはできません。
もちろん広い世の中、できる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、
そんな人間もいる、という理屈はフィクションの世界では通りません。フィクションには現実以上のリアリティが必要なのです。

世の中そんなことができるのか、と言う信じられない話は結構あります。
推理小説だったら「〜は不自然。だからこの犯人はAさんではなくBさんだ!」となるところ、現実にはその不自然なことをやっていて犯人がAさんだったりします。で、現実だったらどんなに不自然でもやっちゃった以上仕方ないですが、推理小説ではこんなものあるか!と批判を浴びます。

と言うわけで、怪奇物の絵でない限り首を後ろに回すのは止めた方がいいでしょう。

しかし、後ろから呼びかけられて振り向いた。そんなときは体を半身にして真横を向くことは本当に自然でしょうかね。
首を限界ギリギリまで曲げて横に向くのは結構きついですよね。実際には完全に振り向くのでは無いでしょうか。

しかし、完全に振り向いてはいけませんね。ビジュアル的に横向きが描きたいという需要に応えるためにももちろん、元は前を向いていて、それから振り返ろうとしている、という表現のためにアンバランスな振り向き方というは不可欠です。これは漫画的表現として許容範囲内でしょう。

とにかく、
顔を前に向けたければ体は半身
後ろ姿を書きたければ顔は横向きが限界。
以上です。

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